M&Aを支援する会社は仲介会社とアドバイザリー会社の2つのタイプがあります。日本の中堅・中小企業のM&Aは仲介取引が主流となっていますが、この仲介取引は日本独特の取引になります。上場企業や大手企業、海外のM&Aは仲介取引ではなく、売手、または買手の一方と契約をするアドバイザリー会社に依頼することが一般的です。
理由としては売手と買手の双方と契約をしてマッチングする仲介取引は利害が対立する利益相反という問題を抱えているからです。依頼者の利益に最大限に貢献するという観点において仲介取引は構造的に矛盾しています。
当社は依頼者の利益に最大限に貢献するために、そして中堅・中小企業にも大手企業と同等のM&Aサービスを提供するという理念のもと、創業から一貫してM&Aアドバイザリーに特化しています。
アドバイザリー会社と仲介会社の大きな違いは契約方法になります。
アドバイザリー会社は、売手、または買手のどちらか片方の会社と契約をしてM&A支援をします。一方、仲介会社は売手と買手の双方と契約して、条件の合う会社同士をマッチングさせます。
アドバイザリー会社は売手と買手がそれぞれのアドバイザリー会社と契約をして、M&A成立にむけて相手と交渉を進めていきます。
仲介会社と違う点は、アドバイザリー会社は売手、または買手のどちらか一方と契約をするため、依頼者の利益を最大化するための行動をすることです。 アドバイザリー会社は売手と買手が合意するために交渉を重ねてM&A成立を目指す交渉力に優れています。
そして、成立までにできる限りの交渉を尽くすため、会社運営上の問題点が明確となり、成立後の事業統合や会社運営がスムーズになるという利点があります。
仲介会社は売手と買手のどちらか一方の利益の最大化を目指すのではなく、双方の妥協点を取りまとめてM&A成立にむけて中立的な立場でM&A支援をします。
仲介会社は売手と買手の双方が納得するための妥協点を見つけやすいため、短期間でのM&A成立に向いています。
M&Aでは相手方との交渉は最重要プロセスです。この交渉では売買価格や条件など様々なことを交渉しますが、M&A交渉において以下が重要な要素であると当社は考えています。
依頼者の利益に最大限貢献するためには、理解する力が重要であると考えています。
そのため当社は、財務諸表や経営管理情報などの数字面以外にも、無形資産やその活用方法、将来の事業計画、経営方針、取引先企業との向き合い方、中長期ブランド戦略、経営者の想いなど多角的視点から対象企業の全ての情報を理解した上で、交渉プロセスの策定、取引ストラクチャーの策定を行い、相手方との交渉に臨んでいます。
より良い条件で合意するために、原則として可能な限り、基本合意締結までは複数の候補先から提案書（意向表明書：LOI）を受領するようにプロセスを進めることが重要です。
候補先群の興味度合い等を迅速に理解し、入札形式とするか、基本的な条件を満たす先と逐次型で相対交渉する形式とするかなど、M&Aプロセスを設計するかといった想像する力も重要になります。
双方に考えられるリスクの低減を図りながら、相手の希望要件を可能な限り満たすためには、様々な取引ストラクチャーを提案できる能力がM&A成立のためには重要です。
そのためには組織再編スキームに精通するに留まらず、事業計画の実現可能性に一定の評価を行い、評価に基づき段階譲渡やアーンアウト条項（将来の実現収益に応じて対価が変動）の設計、新株予約権等によるインセンティブの設計などの提案力が重要な要素となります。
大手企業や上場企業であっても、中堅・中小企業であっても、M&Aは非常に重い決断を迫られます。とくに会社を売却する場合は人生最大の意思決定になるかと思われます。
当社が仲介ではなく、アドバイザリーに特化しているのは、依頼者の立場で「思い描く未来は本当に依頼者のためか」「取引条件や価格は本当に適切か」「もっと良い候補先はないか」など、徹底的に議論を尽くして共有することが、M&A成立後の事業の融合や成長につながると信じているからです。
大手企業や上場企業に評価いただいている当社のアドバイザリーサービスを、中堅・中小企業にも同等以上の品質、適切な価格で提供することで、売手も買手も心から納得できる結果、関係したすべての人と会社が満足できるM&Aサービスの提供を目指しています。
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アドバンストアイには大手上場企業から、中堅企業、小規模企業まで、さまざまな売上規模の会社のM&Aを手がけてきました。
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